法律事務所におけるワークライフバランスのとり方

  • 2023年2月21日
  • 2023年2月21日
  • 働き方

「現在の法律事務所の働き方ワークライフバランスについて知りたい」

「ワークライフバランスを実現させたい」

と考えている方もいるのではないでしょうか。

本記事では法律事務所におけるワークライフバランスの現状や実現させるためのコツを紹介します。

本記事を読めば、現状の働き方を見なおし、ワークライフバランスを実現するための方法が分かります。

現在の法律事務所の働き方

法律事務所は、業務の性質上ワークライフバランスが取りにくいのではないでしょうか。

まずは現状の法律事務所の働き方を紹介します。

法律事務所の規模によって忙しさが異なる

法律事務所は規模によって、案件数や顧客対象者が異なります。

大規模な長期訴訟に対応する事務所と一般民事に対応する事務所では担当の人数も異なるでしょう。

個人のクライアントに対して自分1人が担当する場合は、自分の裁量で取り組めるため、勤務形態を調整することができます。

一方、規模が大きな法律事務所になると、休みが取りにくくなりがちです。対応案件によっては、土日や祝日であったとしても出勤が多いという法律事務所もあります。

ただし、給料が安定しているなどほかの魅力があることが多いので、バランスが重要になります。

働き方改革が浸透してきている

一般の企業で浸透しつつある働き方改革ですが、法律事務所では浸透しにくい傾向があると言われていますります。

日中の移動や打ち合わせが多く、朝早くから夜遅くまで働くのが当たり前と思われてきた法律事務所ですが、近年は改善されてきています。

子育てや介護などでの時短勤務を採用している法律事務所もあります。

法律事務所の残業割合

日本弁護士連合会が2018年に調査した「近年の弁護士の実勢について」によると、残業をしていない割合は約3割となっています。

回答割合
1~10時間3.9%
11~20時間3.4%
21~30時間4.3%
31~40時間19.5%
41~50時間27.9%
51~60時間23.7%
61~70時間11.3%
71~80時間4.4%
81~90時間1.2%
91~100時間0.1%
101時間以上0.1%
無回答0.2%

参考: 近年の弁護士の実勢について|日本弁護士連合会

2008年が約2割なので、徐々に働き方が是正されていることが分かります。

ただし、半数以上の回答者が残業時間にカウントされない1人事務所の形態であるため、実態との乖離がある可能性がある点は注意が必要です。

女性の参入も拡大

上述したように業務委託契約という形態が多いため、産休・育休などの福利厚生を導入しにくいという環境があります。

しかし、男女共同参画局の「司法分野における女性の割合の推移」によると、女性の割合が増加していることが分かります。

参考:司法分野における女性の割合の推移|男女共同参画局

法律事務所におけるワークライフバランスのとり方

ワークライフバランスを考えるためには、「どういう働き方をしたいのか」「どこが理想の働き方を取り入れているか」をすり合わせて行く必要があります。

自分のワークライフバランスを考える

2007年に内閣府が定めた「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」によると「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」と定められています。

引用:仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章|内閣府

つまり、ワークライフバランス=残業をなくすことではありません。

自分の中で重要なポイントを決め、それが実現できる法律事務所に勤めるのが法律事務所におけるワークライフバランスのとり方ではないでしょうか。

制度と実績の確認

自分の働き方が決まったら、それが実現できる法律事務所であるか確認することが大切です。例えば、法律事務所のホームページからどんな制度が取り入れられているか・制度の実績があるかを確認すると良いでしょう。

良さそうな制度は導入されているものの、実績として前例がない場合もあるため注意が必要です。

まとめ

一般の企業と違い、法律事務所ではワークライフバランスが取りにくいと言われていました。理由は、業務委託契約という採用形態を取り入れている場合が多いためです。

しかし、残業時間が減ってきているなど状況が改善してきていて、女性の参入も拡大しています。

法律事務所でワークライフバランスをとるためには、自分にとって重要視したいポイントと実現可能な事務所であるかのすり合わせが大切です。

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