コロナ禍を経て、急なIT化が進むにつれ、従来の紙・帳簿での情報管理から、パソコンをはじめとしたデジタル媒体を用いた情報管理に切り替える事務所が増えている状況です。
利便性が高まり、業務の効率化等にも大きく反映されているのではないでしょうか。一方で、大切なデータを悪意のある方から守る強固なセキュリティ対策が不可欠です。
本記事では、企業が抱えるリスクとは何かやリスク管理の手順について紹ご介します。
リスク管理と重要性とは
リスク管理とは、今後起こり得る可能性のあるリスクを全てリストアップし、今後のリスクに対して対策を施す事を指します。法律事務所では法律関連の重要書類や個人情報なども扱っており、一度漏洩してしまう事で組織の信用は勿論のこと、自分たちの身を守るためにも予め管理しておいてください。
リスク管理の手順
リスク把握
リスクのリサーチから始めると良いでしょう。何がリスクにあたり今後どのようなケースが想定されるのか考えることが重要となります。まだ現状、セキュリティソフトなどを備えているのか、そうでないのかや、備えているのであればどんな効果が期待出来のかを把握しておくとリスクはより低くなるでしょう。
リスク分析
リスク把握の際に特定したリスクのうち、とくに発生頻度の高いものや発生した場合の影響度が大きいものを絞り込むことが重要です。
また、実際どのようなシュチュレーションが想定されるかを考えるとより良いでしょう。
プラン施策・実施
リスクを回避するために、対策するフェーズとなります。実際に特定リスクが起きてしまった際の対応方法を先んじて考えておくことがポイントです。
評価・改善
上記で立案したリスクプラン施策を見直し、抜け穴がないのかを確認しましょう。もし確認し抜け穴がある際には、更に改善することを繰り返し、抜け穴を埋めていきましょう。
リスク管理にはツール活用もおすすめ3選
リスク管理はオフライン環境でも行うことは十分可能ですが、やはり一番狙われやすい環境は目に見えにくいインターネット上での環境になります。そのため、オンライン環境のリスク管理にはツールなどの同じ土俵に立つ管理体制のもとリスクマネジメントするとより問題が生じてしまう可能性は下がるでしょう。
CLOMO
CLOMOはスマートフォンなどのモバイル端末を一括管理できるツールです。端末にパスワード設定を強制したり、特定アプリの利用を制限したりと、リスクにつながりやすい行動を一括で制御することができます。万が一端末を紛失した際は、遠隔操作でロックし第三者の利用を防ぐほか、端末内のデータも消去可能です。
MDM
MDMは「Mobile Device Management」の略称であり、スマートフォンなどのモバイル端末を組織で一括管理できるツールです。紛失・盗難時の情報削除、電子マネーなどの不正利用防止、端末の閲覧ロックなどを遠隔で操作できるほか、組織が指定したアプリ以外のダウンロードもブロックできる点も魅力の一つです。
cloudbalance
本ツールは、株式会社FISTBUMPが2022年度よりリリースしたばかりの法律事務所向けクラウド事件管理サービスです。名目上、事件管理を謳っていますが、本ツールの強みは完全オリジナルでの開発が可能な点です。そのため、クラウド上に保存している顧客データや、その他、進行中の案件などに対してのセキュリティリスクを防止するツールとして開発すると良いでしょう。詳しくは「cloudbalance」までお気軽にご相談ください。
まとめ
リスク管理は、未来に対する投資になるため、怠ってしまう法律事務所が多く存在していますが、実際に問題が起きてしまったからでは手遅れになってしまいます。また復旧の際には莫大な時間が取られてしまいます。そのような最悪のケースを想定した場合、初期投資だと思い、先んじてリスクを潰していくことが重要なのです。